駅前通りのアーケード、「史跡 大垣城」の石碑の少し手間に、今日の目的地「餅惣」はあります。
車で来店するなら…お店を少し北向きに通り越し、路地へ。
お城の北側にある一方通行の道、大垣市郭町1-119にある「餅惣」の事務所前に3台ほど、駐車することができます。
大垣城東門の前をテクテク歩いて、アーケードへ。
「丸に梶の葉」の家紋と「餅惣」という堂々とした店舗サイン。
「まちなかテラス」として、換気抜群のイートインスペースも!
餅惣(もちそう)/大垣市
店内の様子
絶えず水が流れる井戸舟には、お猪口に入った「水まんじゅう」がスタンバイ。
「餅惣」=「水まんじゅう」なイメージですが、実はおいしいお菓子がいろいろあるんですよ。
店内のディスプレイを見ると、お店の歴史が分かります。
昭和初期のお店の写真。右側にあるのが…井戸舟かな?
4代目が切り盛りしていた頃の「水まんじゅう」のラベル。
これによると、「水まんじゅう」の考案者は「餅惣」の3代目。
明治30年頃、豊富な地下水が湧き出る「水の都」にちなんだ商品を作ろうと、葛餅をヒントに生み出したとのこと。
写真の右端に写る和装の男性が、3代目。
大正時代に井戸が完成した時の写真だそう。
「黒川本家吉野葛」や「本蕨粉」をはじめ、こだわりの材料が展示されています。
今回、初めて混雑してない時間にお邪魔できたので、じっくり拝見してきました。
戦災を免れた初期のお猪口は、大きさがバラバラ…。昔の人の大らかさを感じますね。
銅製の蒸し枠は、20年ほど前まで使っていたとのこと。
昔は、お猪口に口を付けて、ツルンとそのまま食べていただなんて!
お弁当に入れるプチゼリーみたいです。
メニュー
夏の風物詩、4月中旬から9月中旬までしか味わえない特別な甘味「水まんじゅう」。
5つくらいツルンと食べてしまうので、要注意です。
「おはぎ」は、香ばしい「きなこ」と、しっとり「あん」の2種類。
表示と商品があべこべになっていますが、小麦粉ベースのプルンとした食感の「黒糖ういろう」と、米粉の素朴で純粋なおいしさが楽しめ「三色だんご」。
「吉野饅頭」は、上品な薄皮饅頭。
店名の通り、定評のある「お餅」。
高山産の上質なもち米を使う「赤飯」。
日持ちするお菓子のなかで、私のお気に入りは「駅前おもいで話」。
和菓子屋さんの洋菓子って、独特のおいしさがありますよね。
こぢんまりとしたお店ですが、紹介しきれないほど種類豊富。
子どもも大好き「最中とサブレ」も、おいしいですよ。
ちなみに、店内で頂けるのは、井戸水でひんやりおいしい「水まんじゅう」と、自家製シロップでやさしく仕上げた各種「水まん氷」。
「水まんじゅう」の入っていない定番かき氷もあるようです!
いただきます!
お持ち帰りのみで立ち寄ったのですが、「誰もいないタイミングに食べずにどうする?!」と、元祖「水まんじゅう」を店先で頂くことにしました。
「氷が融けるまで2~3分待って、しっかり冷えたらお召し上がりくださいね。お水は井戸水ですから、一緒に飲んでもらって構わないですよ」と、気さくで親切なマダムに手渡された「水まんじゅう」。
大垣の特産品「桝」の中で、きらきら冷却中。
息子と一緒だったのをみて、お店の方が何も言わずにスプーンを2個用意してくださいました。
同じスタッフなのか…分からないのですが。過去何度も「餅惣」を利用させて頂いていますが、毎回「接客もステキ」って感じます。
早く食べたい気持ちを抑えつつ、「おいしく頂くため!」と、あと1分待ちますよ。
いい感じに氷が解けて、つやつや冷え冷え。
いざ!実食。
「水まんじゅう」のおいしさは、説明不要ですよね。
スーパーで買う「水まんじゅう」も別に嫌いではないけれど、寒天粉や加工澱粉の入ったものとは…確実に違います。
大垣には、有名なお店がたくさんありますが、私は「餅惣」が好きです。
特徴は、生地にコシがあるところかな?と思うのですが…好みは様々なので、食べ比べてみるのもいいですね。
まとめ
ご近所さんにちょっとお礼を…とお店にお邪魔し、イートインで「水まんじゅう」を食べ、自宅にもいろいろテイクアウトしてしまいました。
「にっき餅 」「おはぎ」「おいもごろごろ」 。
しっとり小豆の香りが楽しめる「おはぎ」。
2018年「大垣水都(スイーツ)GP」にて、準グランプリを受賞した「おいもごろごろ」。
本気のゴロゴロ食感と、小豆の風味も加わって、甘さ控えめで小ぶりなのに「食べた!」という充実感。
ちょっとそこら辺の鬼まんじゅうとは、一線を画しますよ!
こちらは初挑戦の「にっき餅」。
なめらかな舌触りに、「これでもか!」とシナモンが香ります。
コーヒーのお供にもいいかも?
バニラアイスが添えてもいいかも?
「生クリーム大福」や「麩まんじゅう」、「まめぷりん」、「笑びもち」に「かすてら」「どらやき」、まだまだトライしたいお菓子があるので、当分楽しめますね。
ちょっと日持ちのするお菓子は、後日いただきました。
爽やかなオレンジ風味の白餡をほろ苦いチョコレート生地でつつんだ、しっとりおいしい「金のちょこまん(オレンジ)」。
最中種にさっくりサブレが仕込まれた軽くて食べやすい「最中サブレ(オオガキ珈琲)」。
白ゴマ餡の風味とバターの味わいがマッチした大好きな「駅前おもいで話(白ゴマ)」。
どれも甲乙つけがたい、おいしさ!
現在、6代目が活躍する老舗「餅惣」。
「毎年、年末にはお餅を予約するのよ」「節句のお祝いには、必ずお赤飯を買うわ」と老舗らしさも保ちつつ、和とも洋ともこだわらず、今の「おいしいね」を求める柔軟さ。
私はまだいただいたことがないのですが、早春限定の温かな水まんじゅう「密まんじゅう」もあるとのこと。
戦後もたくましく「水まんじゅう」を作り続けた同店に、今後もついつい期待しちゃいますよね!
お店の詳細
店 名:餅惣(もちそう)
住 所:岐阜県大垣市郭町1-61
駐車場:あり※お店の北西、一方通行の路地にあります
URL:詳細はこちら(公式サイト)